トランプを見ても、この小さな紙の背後に秘められた歴史を想像する人は少ないことでしょう。過去数千年以上の間に、トランプカードは世界中の国々やメーカーに伝わり、様々なデザイン、マーク、色を取り入れながら進化してきました。しかし、今日私たちが知っているトランプはどうでしょう?あのマークは一体どこから来たのでしょうか?

トランプの黎明期

諸説によると、トランプの正確な起源は分かっていませんが、9世紀の中国で生まれたのではないかと言われています。しかし、現在のような形で使われるようになったのは、14世紀後半に入ってからです。

ヨハネスというドイツの僧侶の記録によると、当時、トランプの人気が高まっていたそう。ヨハネスはまた、様々なカードゲームと、それらがどのように使用されたかを記録しています。

 

スートの進化

14世紀にヨーロッパのカードメーカーが、タロットカードにヒントを得て、「クラブ」「カップ」「貨幣」「剣」をカードの種類を表すマークとして使い始めたと言われています。これは「ラテンスート」と呼ばれるタイプで、イタリアやスペインの一部のカードには現在でもこのマークが使われています。

また、「剣」という言葉は、イタリア語では「spada」、スペイン語では「espada」と訳されているため、このマークが、現在のスペードマークやその他のすべてのカードの起源となったのかもしれません。

ドイツとフランスのスート

15世紀の初め、ドイツ人は、ドイツの生活様式により馴染みやすい、「ハート」「鈴」「ドングリ」「木の葉」という独自のスートを考案しました。同じ頃、フランスでもトランプが作られるようになりましたが、彼らはデッキを2色に分けることを始め、これにより生産速度を上げ、コストを削減しました。

フランスでは、ドイツのスートを参考に、現在知られるスートの版が生み出されました。ドイツの「ハート」のシンボルを残し、「鈴」を「carreaux」(ダイヤモンド)、「ドングリ」を「trefles」(クラブ/クローバー)、「木の葉」を「piques」(パイク/スペード)に置き換えたのです。

現代のスート

16世紀初頭、カードに税金が厳しく課せられるようになり、フランスのカードメーカーはベルギーへの事業の移転を余儀なくされました。これにより、イギリス人がフランスのトランプを入手できるようになり、イギリス人はスートの名称を自分たちに合わせて変更しました。

こうして、イタリア語からの翻訳とフランスのデザインの翻訳を組み合わせ、今日私たちが知っている「クラブ」「ハート」「スペード」「ダイヤモンド」という名称が誕生したのです。

このイギリス式のトランプは、スートの名称は変えたものの、17世紀初頭に外国製トランプの輸入が禁止されるまで、フランス式の豪華なデザインを採用していました。輸入は禁止された後でも、イギリス人はトランプ販売による利益を失いたくなかったため、独自のトランプを作り始めました。

19世紀後半、Charles Goodall and Sons社がフランス式の複雑なスートのデザインを、今日私たちが知っているすべてのカードに見られるシンプルな絵柄のマークまたは「ピップス」に変更しました。「ジョーカー」は、1800年代のアメリカのトランプに初めて登場し、1880年には、イギリスのカードメーカーも「ジョーカー」を採用しました。

裏面は?

やがて、メーカーはコストを削減し、製造をより簡単かつ迅速にするために、カードをますます簡易化するようになりました。

しかし、イギリスのデラルー(De La Rue)社は、カードの裏面は白である、という500年来の伝統を打ち破ることを決意。シンプルな平版印刷のデザインを裏面にプリントすることにより、トランプの見た目をより美しくしただけでなく、カードに印をつけて不正を働くことを難しくしたのです。

皆さんはどうですか?様式化されたトランプとクラシックなトランプ、どちらがお好みですか?ぜひコメントで教えてくださいね。